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「ペプシで宇宙へ行こう」とは
最近、テレビや電車の中のポスターや自動販売機などでペプシ社が「ペプシで宇宙へ行こう」というキャンペーンをやっています。(www.pepsi.co.jp/whats/frame.html参照)5人の当選者に98,000ドルの宇宙への切符をプレゼントするというものです。これをちょっと解説してみましょう。
ペプシ社がジグラム社という旅行会社と提携して提供しているサービスは高度100キロまでのサブオービタルの便です。乗客を乗せた「オービタ」と呼ばれるロケットプレーンはジェット機の「スカイライナー」の背中にのって高度約16キロまで運ばれ、そこで切り離された後、さらに高度100キロまで上昇し、地上へ再び戻ってきます。「オービタ」によって、宇宙へ行って帰る時間は5分ぐらいしかかかりませんが、ただし、短くても暗黒の宇宙とそこに散らばる星が見えて、無重力の体験(2分半)をしますので本当の「宇宙の旅」と言えます。例えば、1961年アメリカで初めて宇宙に行った宇宙飛行士アラン・シェパードは同じようなサブオービタルの宇宙の旅をしました。
この飛行をするためには、マッハ4(秒速約1キロ)までロケットで加速する必要がありますが、60年代のロケットプレーンでもマッハ4は達成しているので、技術的な問題はないと言えるでしょう。これに比べると軌道に乗るためにはマッハ26(秒速約8キロ)まで加速しなければなりません。
ロケットプレーンの開発をしている様々な会社は今のところ資金の調達がまだ十分にできていないといわれています。例えば、www.bristolspaceplanes.com、www.kellyspace.com、www.rocketplane.comの三社です。しかし、技術や資金より時間がかかるのは法律です。航空産業の場合、規制によって乗客を乗せるためには免許が必要です。現在、ロケットプレーンには免許制度がないので、まずそれを整備しなければなりません。最近、アメリカ連邦航空局がこれについて検討を開始しましたが、まだまだ時間がかかることが予想されます。さらに免許制度が整備されても飛行機のように何百回ものテスト飛行によって安全性を実証しなければなりません。
近年、世界中を旅行したことがある人々は、「今度は宇宙へ行きたい」と言っています。そして、その旅行を実現しようと考えるスペーストピアのような旅行会社が現われ始めました。こうしてサブオービタル便の概念が生まれ、この短い「宇宙の旅」にも乗客が並び始めています。いよいよ宇宙旅行ビジネスの始まりです。
今回のジグラム社の乗船券の値段は98,000ドルです。決して安いとは言えませんが、はじめのうちは、一般市民の中で「宇宙旅行」を最初に体験するためにこの値段でも行きたい人はいるかも知れません。しかし、マッハ4級のロケットプレーンの開発費が100億円オーダーになって、今後大量に生産されるようになれば、乗船券の値段は2,000ドル位まで安くなり、多くの人々が宇宙旅行へ行けるようになるでしょう。
ところで、皆さんは「Xプライズ」をご存知ですか? 賞金1,000万ドルで100キロまでの有人ロケットを作るコンテストです。現在、様々な民間会社などが挑戦しています。航空会社のような「宇宙旅行」サービスが近い将来必ず始まります。さらにこのサービスが上手く行って、人気になれば、次には軌道までの挑戦が本格的に始まるでしょう。
ペプシ・ジャパンとサントリーの「2001年宇宙の旅」のキャンペーンはこの本格的な宇宙時代のさきがけとして今後の宇宙旅行の発展に大きく貢献するでしょう。そして、これから宇宙旅行を実現しようとしているスペーストピアのような企業にとってこのような有名企業のキャンペーンは力強い追い風となるでしょう。
著作権スペーストピア(平成10年8月21日)
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